【絵を描くのが苦しい人へ】

~感動貯金をしよう~

引き続き、絵を楽しく描くための方法についてお話ししていこうと思います。

前回も書きましたが、

僕が絵を描けなくなった時によく考えていたのが、

「自分は一体何が描きたいんだろう?」とういうことでした。自分が何を描きたいのか分からなくなってしまったからです。

あとは「とにかく何かすごいものをを描かなきゃ」

「そのためには芸術性の高いを絵をたくさん見て勉強しなきゃ」そんなことも思ってました。

技術は未熟なのに頭の中だけ理想が高かったんです。

有名な巨匠たちの作品を美術館に見にいって勉強しないとって思ってました。

そういう作品を全て理解しないといけないと思ってました。

ですが、そうやって気持ちは焦るだけでなかなか行動しませんでした。

描きたいイメージもはっきりしていなくて、

巨匠達のような「なんかすごい絵」っていうぼんやりとしたイメージだけなんです。

そんなはっきりしないゴールじゃあやる気も起きません。

よくよく考えてみたら、そんな美術館に飾ってあるような巨匠たちの絵が好きかというと、、

好きではないんです笑

好きではないものを目標にして一人で迷走していて、考え方もめちゃくちゃでした。

結局は毎日をダラダラ送っていました。

あなたの「好き」が全ての原動力になる

じゃあどんなビジュアルが好きだったかというと、マンガ、、映画、、ゲーム、、そういうジャンルです。

お腹が空いている時でも、眠い時でも、ついつい見てしまうしやってしまいます。

なので当時は毎日ダラダラと好きな本や映画を見たりゲームをしていました。

その時の言い訳が

「遊んでいるように見えるがこれも立派な勉強なんだ」「観察することも大事なんだ」です

そうやって自分自身に言い訳しながら楽しんでいました。

でも頭の片隅では「何か描かなきゃ」「勉強しなきゃ」って思ってるんです。

そして、あー今日も何も描かなかったなあと落ち込むわけです。

何をぐだぐだ考えてるんだよ、さっさとやれよと思いますよね。

実はダラダラではなかった

ただ、今思えば目だけは勉強していたように思います。

楽しみながらも頭の片隅では「ここの表現がいいなあ」とか「これはこう描けばいいのか」と冷静に見ていたと思います。

ヴィジュアルだけではなく、世界観、音楽、グッズ、製作者などなど、その作品に関して好きなところ嫌いなところは常に考えてました。

難しい巨匠たちの絵とは違って、好きなジャンルなので当たり前にできるわけです。

自分なりに考察したり、観察したり、、、

自分だったらどう表現するだろうと、どう描くだろうと考えたりしてました。

要するに、僕は漫画やゲームに「感動」していたわけです。

作品を見て喜んで、悲しんで、怒って、はまって、感情をつき動かされてました。

絵が描けなくなった10年間の間になんとか頑張って描いた作品が何点かあるんですが、その作品は全てそういったものの二次創作でした。

誰かの作品に感動して、それのおかげで徐々に描く気持ちが湧いてきました。

すごい難しい言い方をしましたけど、これって子供の頃とやってることは何も変わらないんですよね。

ドラゴンボールを読んでかっこいいと思ったから、そのキャラクターをノートに描く。

漫画を読んだ友達とも盛り上がる。

落書きを見てくれた友達は楽しんでくれてましたし、僕自身も楽しんで描けました。

感動を共感するやる気が倍増する

前回、1人でもいいのでファン(あなたの作品に共感してくれる人)を見つけましょうとお話ししました。

あなたが描いたものを楽しんでくれるファンの存在は、あなたのやる気をアップさせてくれます。

ただし、ファンを感動させるためにはあなた自身が本当に心の底から感動してないとダメです。

そのためには、誰になんと言われようとあなたの好きなものに没頭すべきです。

そして、あなたの「心の底からの感動」はファン(共感者)との出会いを生みます。

まとめ

・自分が心の底から感動するものに全力を注ごう!感動を取り込むと表現したくなります。外に吐き出したくなります。

・ファンの人と感動を共感しよう!あなたが心の底から感動したものには必ず共感してくれる人が現れます。

この二つが合わさった時、あなたの創作エネルギーはものすごいことになります。

自分が好きなことには全力で向き合えますし、それを見たファンを楽しませたという感動がさらにあなたの創作意欲に繋がるんです。

毎日絵を描く前に、一体自分は何に心を突き動かされたかを思い返してみれば自然と手が動くとはずです。

【絵を描くのが苦しい人へ】

前回と前々回は絵を描く苦しさの正体とその対策法を簡単にお話ししました。

・自分自身が満足できる技術がないから苦しい

・見る人から良い反応がもらえないから苦しい

この二つのことが絵を描きたくなくなる理由だとお話しました。

自分が納得する「技術」と見る人を感動させる「表現力」、どちらも大事で身につけるには練習と経験が必要です。

ですが力を高めるのは自分一人では難しいものです。

なので、まずは一人でもいいので自分のファンに向けて描くことをおすすめしました。

自分と好みが同じ人ならあなたが描く絵を喜んで見てくれるはずですから。

一人きりで描くことはできない

僕が絵が描けなくなった時一番よく考えたことが「自分は何が描きたかったんだろう?」ということでした。

それまでは描くことが楽しかったのに、何を描いたらいいのか全く分からなくなってしまったんです。

紙を前にしてペンを握っても固まってしまう。

とりあえず丸や三角を描いてもあとが続かない。

好きなキャラの顔を描いても満足できない。

そんな状態が10年ほど続きました。

ただ正確にいうと、全く描きたいものがなかった訳ではなかったんです。

なんとな~くこんな感じのものが表現できたらなあ、、、ぐらいの気持ちはありました。

ただそのイメージは自分の実力では表現できないようなイメージでした。

自分の頭の中のイメージが自分の腕前よりもずっと高いレベルだったわけです。

自分の実力じゃ描けないようなものを、ただなんな~く描きたいなあと思ってるだけなので当然いつまで経っても描けるわけないですよね(笑)

だからと言って技術力を上げるような練習をするわけでもない。

ただ漫然と思ってるだけだから何か描いても全く気に入らないわけです。

それでぐずぐず自分に言い訳ばかりを言って他のことをしてしまう。

好きな漫画を読んでは「こんな感じのが描けたらなあ」と思う。

またとりあえず何か描いてみる。

気に入らないからダラダラする。

そしてまた漫画を読む。

その繰り返しでした。

絵描きあるあるですが、

友達にこういう話をしても「仕事じゃないんだし楽しんで好きなものを描けばいいのに」と笑われるだけでした。

誰かに相談しても必ずこういう答えが返ってくるので相談もしなくなりました。

そんなこんなでモヤモヤしてる当時、僕は地元の絵画サークルに誘われました。

子供の頃に通っていた絵画教室の先生が誘ってくれたことがきっかけで入ることになりました。

そのサークルは年に23回展覧会を開くんですが、僕は全くやる気がありませんでした。

会員の年齢も高く古典的な花鳥風月の絵が多かったというのもありますが、何よりも描きたいものがなかったからです。

出品の日が迫ってきて一応準備はするんですが毎回面倒くさくて、描けば描くほどやる気が起きなくなってくる。

ですが、その先生が「ラフでもいいから出してみて」「学校でやってる課題でもいいから出品してみて」と言ってくるわけです。

で、いやいやながら作り始めて何とか完成させて出品する。

楽しさが全くゼロというわけではなかったと思いますが、苦しさの方が強かったです。

ですがそのサークルの人たちはとにかく褒めてくれるんです。

その展覧会が終わる頃には「描いてよかった」「発表してよかった」と思うんです。

当時の僕は、その先生やサークルのおかげで絵を描くことをやめずに続けてこれたと思います。

共感してくれる人を探そう

ただし、この先生は僕のファンというよりは「弟子を暖かく見守ってくれていた」という感じだったと思います。

僕がファンと呼んでいる人たちは、自分の絵を見て楽しんでくれて、さらに共感してくれて、自分に絵を描くエネルギーを与えてくれる人たちのことです。

お互いに楽しませ合う関係というんですね。

それは笑いのツボであったり、好きな漫画や映画であったり、音楽であったり、、何でもいいんですが、お互いに好きなポイントが一緒の人のことです。

僕の場合は、絵画サークルの展覧会がきっかけで出会いました。

「画風が好きです」など嬉しい感想をもらいました。

初めは23人でしたが、自分の作ったものを見て心から楽しんでくれているというのが伝わって、次もまた頑張ろうと思うようになりました。

その出会いをきっかけにお仕事をいただけるようになりました。

気がつけば夢中になって描いていました。

発表、発信、行動しよう

自分の中のモヤモヤした感情や景色を、他人にちゃんと伝わる「作品」に整えるのはとても面倒くさくて苦しいものです。

僕もいまだに考えすぎて嫌になる時があります。

でも苦しんで悩んで考えて、それで生み出した表現には力がこもっています。

あなたが悩みに悩んで生み出した作品には、共感してくれる人が必ず現れます。

そしてその人はさらにあなたに力を与えてくれます。

その人を喜ばせるような絵を描くことでさらに自分も心から絵が楽しめるようになります。

まずは、SNSでも展覧会でもいいので世の中に絵を発表してみましょう。